景況感の悪化・株式市場の低迷・消費者マインドの悪化等により、「億ション」マーケットをけん引していた外資系企業の役員や起業家などが購入を手控えるようになったこともあって、高級マンション市場の潮目は明らかに変わっています。
市況の変化を見越した所有者が物件を手放す動きなどが活発になり、中古マンションにおいても売り圧力が高まってきています。
中古マンションはおおむね築5年~10年程度であれば、新築の7~8割程度の価格で購入可能と言われています。
購入者の視点に立つならば、前から虎視眈々と出物を狙っていた方にとっては、中古マンションにおいて購入しやすい環境が整いつつあると言えるでしょう。
もっとも、中古マンション市場の相場も、今後当面は軟調に推移する可能性が高そうですので、もう少し様子を見る...という選択肢も、現状ではありかもしませんね。
とりわけ"バブル期に完成した物件"は、中古物件とは言っても、建物や使用は贅沢な造りとなっており、資産価値も見込めることから、狙い目だとされています。
新古品・リノベーション(再生)物件が狙い目に
また、中古以外にも、完成して未入居・未使用のまま一年以上が経ち、新築時から値を下げた「新古品(新築クリアランス)」と呼ばれる物件がありますが、これらも狙い目だと言われています。
他にも、業者が中古マンションを数百万円をかけ、水回りを中心に改装して既存物件の価値を高めてから売りに出すという「リノベーション(再生)物件」と呼ばれるものもあり、中古物件に満足されない方は、これらも検討の余地があるでしょう。
リノベーション(再生)物件を手掛けている業者も増えてきていますので、いろいろと調べてみるとよろしいでしょう。
都心部・近県を中心に、新築・中古、そして新古品(新築クリアランス)のいずれにおいても、建物の造りやエントランス周りに建築コストをかけた高品質で高級感のある物件が、市況が悪化する最中においてもなお、売れ行きでは健闘しています。
消費者の高品質・高級感のある物件への嗜好を背景として、新築マンションでは大手不動産会社の物件が全般に人気を集める傾向にあり、その分地場の不動産会社が苦戦を強いられています。
したがって、物件価格の下落する傾向下、大手不動産会社の値引き物件に注目するか、または、優良な中古物件を抱えながらその処分を急ぐ地場の不動産会社を中心に狙うか、どちらか一方に狙いを絞って検討されるのもよいでしょう。