マンションの高層階と低層階、購入時はここをチェック。

分譲マンションは一般に、最上階・上層階の方が値段も高く設定され、しかも早くに売れてゆきます。

しかし、その値段の高さや人気が販売価格の増加分に見合ったものかどうかは、個々の事情や優先順位に照らして、よく検討する必要がありそうです。

なぜなら、高層階、低層階とも一長一短、それぞれにメリット・デメリットを有しており、価格が高い分高層階が絶対的によい、というものでもないからです。

 

最上階・上層階居住時のデメリット

 



まず、マンションの最上階・上層階に居住した場合のデメリットを、いくつかあげてみましょう。


高層階・上層階に住む場合、言うまでもなく、エレベータによる移動がすべての前提になります。

深夜仕事から疲れて帰宅したとときなど、各階の停止やエレベーターの待ち時間の長さなどを、いずれ鬱陶しく感じるようになるかもしれません。


また、火事や地震などの災害時は、エレベーターが自動的に停止する場合も多いでしょうから、万一の場合は、非常階段やバルコニー沿いに逃げるより他にありません。


災害ではなくとも、エレベーターが不運にも1~2日程度使えなくなるような故障や事故に遭遇した場合などは、自分の居室と外との往復が、ひどく大変になります。

ご家族に高齢の方がいる場合などは、こういった万一の際に外とのアクセスがどうなるかについて、居住前に多少なりとも考えておく必要があるでしょう。

以前にエレベーターでの人身事故が全国的に散発し、マスコミを賑わしたことを思い起こしても、起こりえないことと、笑い飛ばしてしまうわけにはいかないはずです。


また地震の揺れにおいても、高層階の方が低層階に比べて大きくなる傾向があるとも言われています。

そのマンションの耐震性、エレベーターの保守点検状況なども、低層階に住む人たちよりは注意を払うくらいの姿勢で、チェックする必要があるでしょう。


高層階から見渡す景色も、最初の頃こそ優越感を感じるかもしれませんが、毎日のこととなると飽きてしまい、一年もすれば何も感じなくなるかもしれません。

夏など、エアコンも最上階は低層階に比べ、利きにくいといわれています。


また、防犯・セキュリティ面では、十階建て程度の建物の最上階は、一階に次いで狙われやすい、というデータもあるそうです。

最上階などは比較的人の出入りが少ないということもあり、心理的に気がゆるむためか、施錠をしない人が比較的多くなることなどが、狙われやすい理由としてあげられています。

 

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低層階居住時のデメリット


これに対して、低層階はどうでしょうか。

防犯・セキュリティ面では、高層階より外部から侵入されやすいことは確かです。


その一方で、災害時には外に脱出しやすい、エレベーター故障時などにおけるデメリットが少ない、そして居住箇所が地面に近くなる分だけ、高層階に居住したときに比べ、精神的な安定感を得られやすいとも言われています。

ただし低層階のデメリットとして、高層階に比べて湿気が高くなる傾向があり、結露が生じやすいといわれています。

眺望・日当りも、高層階に比べて劣るのが通常でしょう。


また、上の階の物音が響いたり、近隣の同じ高さのビルの窓越しにのぞかれるようなかたちになりやすいことから、プライバシー確保の問題も生じる可能性があります。

人目を気にして日中は絶えず遮光カーテンを閉めたままでいるので部屋の中がいつも薄暗いというのでは、成長期のお子さんがいるご家庭などは困るでしょう。

 

入居後に眺望が遮られる可能性も


もっとも、最初から近隣にマンションが立ち並んでいるような地域では、見晴らしといっても、比較的殺風景な構図でしょうから、都心部の密集地のマンションの高層階と、郊外の見晴らしのよいマンションの高層階を同列で比較するのも、また考えものです。


また、マンション新築時には隣が更地で、窓からの景色がよく見えたにもかかわらず、数年後にその隣の更地の上に、自分たちのマンションよりも高層のマンションが建てられてしまい、これまでの眺望が大きく遮られてしまった...と言った事例も、現実によく見聞きするところです。


このように高層階、低層階ともに、それぞれメリット・デメリットがありますので、これは何を優先するかという判断によっても、結論は変わってきます。


とりわけ青田売りで新築マンションを購入する場合などは、特にイメージがつかみにくくなりますので、建設予定地・近隣地の実地調査も含め、購入前に慎重な検討をする必要があるでしょう。


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